成果が出れば出るほど心が枯れていく働き方。
それが嫌で嫌でたまらなくなり、勤めていた会社を辞めたけど・・。
そこでの出来事全てを否定するのは間違いだと、先日千葉県で気がついた。
もともとダメ営業マンだった僕。
それでも自分なりに努力した結果、人よりも多くの利益を出せるようになった。
数字が伸びていくのが楽しくて楽しくて仕事にのめり込んでいったけど、ある日疑問が・・。
(これってお客さん喜んでるのかな?)
営業はテクニックで数字を伸ばすことができる。
でも、必要のない人や助けられない人まで契約させてしまっていないだろうか?
そこでお客さん全員に一件一件電話をかけてみると
95%の方は満足されていた。
でも5%は不満をいただいていた。
95%の満足率って高いと思うけど、5%の人はなぜ不満なんだ?
どの人も喜んで契約してくれたはずなのに・・。
おかしいなぁ。と思って自分達の営業スタイルを考え直してみると・・ちょっと・・。
と言うのは、ちょっとだけ(20%くらい)営業テクニックで売っている部分があったから。
テクニックは多少はあっていいと思いますが、それはお客さんのためのテクニックでなければならない。
説明をわかりやすくするテクニックとか、
相手が安心できる場を作るとか。
それならいいけど、20%くらいはお客さんのためのテクニックではないことに気がついたんです。
相手を焦らせて思考停止にするテクニックなど。
そのことに気がついてからの2年間、僕はその部分に疑問を抱えながら商談をしていました。
そうすると、徐々に契約をいただくのが嫌になってきて、
「お願いしたいです。」と言われるのが嫌になってきて、
むしろ自分から積極的に「大事なことなので2、3日考えてください。」なんて言ってしまう。
僕の中ではそれでいいんですが、そこは会社が許さないですよね。
それでも理解ある上司だったので僕の気持ちやそれまでの成果を汲んでくださり、ある程度黙っていてくれました。
いい上司についたものです。
でも、僕としては本当にお客さんのお役に立てているのかが疑問でした。
それだけではなく、とりあえず数字を挙げてこい!的な会社のやり方には反感を抱いて、色々とご意見させて頂いたりもしました。
「数字数字言いますが、いらない人にまで売りたくないです。」とか。
「宣伝してることとやってることが違うじゃないですか。どっちかに合わせてください。」とか。
「今なら入会金無料とか嘘ですよね。堂々とやってくださいよ。」とかですね。
そんな日々を2年ほど我慢し、我慢しているうちに会社のことや自分のやってる仕事を全否定するようになったんです。
全否定。
しばらくして、副業でやってた仕事が上手く軌道に乗ったので、お世話になった会社は辞職しました。
(多くの方にお世話になったし、学ぶことも多かったけどもうやりたくないな。)と思いながら。
辞めてからはずっとそんな風に思っていたんですが、3日前にその考えが変わったんです。
それは、経営コンサルに参加させて頂いているクライアントさんと話をしていた時のこと。
初めてお会いして話していたわけですがそうすると、
クライアントさんの想い、好きなこと、お店への愛情、お客さんに対する想いなど、
壁が割れてヒビ割れた隙間から差し込む光のように、次々と漏れてくる。
今まで壁で封印されていた本当の価値が光の筋となって溢れてくる。
そんなイメージ。
(人と話すのって何て楽しいんだろう。)って素直に思いました。
そしてその時大事なことに気がついたんです。
クライアントさんが喋りやすい場を作り出せる、引き出せるのって、サラリーマン時代に身についた能力だなって。
前職のことを僕は全否定していたけど、もっと感謝しなきゃいけないなと。
白と黒が混ざると、さもグレイに思えるものですが、
よく目をこらすと、白は白、黒は黒でハッキリと分かれていた。
黒いテクニックは一生使わないけど、同時に教えていただいた白いテクニック
(話しやすい場を作るなど)は僕の財産になっていることに気がついたのです。
なので否定したくなるようなグレイ過去でも、自分次第で「楽み」「喜び」「学び」を見つけ出すことができる。
むしろ自分の財産になっているものなのですね^^