商人の本質は愛情

いいものを持ってるのに全然売れない。
これってすごくもったいない。
 
例えば最高級の栗屋さんがあったとして、食べてみたら感動するほど美味しいのに全然売れない。
 
その栗を作る方は本当に消費者のことを考えていて、
「この栗を食べた瞬間にお客さんが笑顔になれるなら。」と売りにくい栗を作り続けていたとする。
 
 
お店の人が考える売れない理由は3つ。
 
価格が普通の栗の倍だから。
見た目が変わらないから。
人通りの少ない場所にお店があるから。
 
ここで考えてみたいのは、それって本当に高いの?って事です。
 
高いの?本当に?
感動レベルで美味しい栗が普通の栗の2倍の価格って高い?安い?
 
これは人それぞれの価値観によります。
 
高い〜!っていう人もいれば、安い〜!っていう人もいる。
安くないけどこの味なら納得!って方もいるでしょう。
 
だったら価値のわかる人に栗を提供することを考える。
「高い〜!」の人には、その栗の良さを伝えることで付加価値を生むことを考える。
 
「この栗を作っている農家さんはね・・。」と。
 
 
次に見た目の変わらなさですが、これは本当に同じなのであれば問題ない。
少しでも違うところ(イガイガの色やツヤ感など)があれば、なぜ違いが出るのか?を伝える。
 
職人さん気質の方はここが出来ていないことが多いのが現実で、そこが僕の思うもったいないポイント。
 
「この価値をもっと伝えて〜!」となるわけです。
 
「うちは良いもの売ってるんだから黙ってても売れる。」で、本当に売れてれば良いです。
でも売れてないなら価値を伝える。
 
その栗の価値にはどんなものがあるのか?
 
味だけなのか?
 
見た目の微妙な違い、農家さんの思い、販売者さんの思いなんでも付加価値になる。
 
 
農園の土の質、管理方法、調理方法、保存方法などなど付けれるものはたくさんある。
一つ一つがその栗の価値になり、どんどん価値が上がっていく。
 
 
もちろんこれは高級栗に限らず、普通の栗でもそう。
普通の栗でもお客に伝えられてない価値がたくさんあるはず。
 
だからそれをじゃんじゃん伝える。
「美味ければいい。」はお客さんへの愛情が足りない。
 
売れてないのは、むしろそこが足りないから。
 
 
お客さんは知りたい。
この商品の価値を。
 
で、満足したい。
 
「こんなにいい物を手にいれた〜!うれし〜!」って。
 
そんな気持ちにさせてあげるのが愛であり、商人(販売者)の役目。
 
だとしたら商人には愛がなければならない。
その愛の振動にお客さんの心が共鳴した時、その栗は売れるし、お客さんはリピーターになり、さらにお友達まで連れて来てくれるようになる。
 
 
商人だったら売るのは当然。
それだけだったら自動販売機で事足りるわけです。
 
 
売るだけでなく、商人だったら愛情がなければ。

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